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支援する会総会・国際シンポジウム実行委員会のご案内


最高裁は被害事実を早く認定せよ!
「支援する会」総会・国際連帯シンポジウム実行委員会結成集会で、住民生活改善・環境保護の闘いの支援を決めよう!


(日時)2013年11月29日(金)18:30~ (会場)京橋区民館(東京) >>地図
支援する会総会 18:30~、 国際連帯シンポ実行委結成集会 19:30~


コトパンジャン現地の現状


 9月初旬に実施した「支援する会」のスタディツアーでは、ダムが当初の計画通りには機能していない事実を目撃し、生活の悪化を訴える多数の証言を得た。訪問したのは1年で最も雨の少ない時期であり、ダムサイトでの水位の低さと草が生い茂る広大な土地が露出した旧タンジュン・バリット村(西スマトラ州)の様子は予想通りだった。しかし、旧ムアラ・タクス村の状況には驚かされた。
リアウ州側でダム湖の最上流部近くのこの一帯から水が引いている様子は、2009年9月に「報道ステーション」(テレビ朝日)が放映し、大きな問題になった。しかし、今回の水の引き方はもっと大規模であり、仏教遺跡から昔の姿で滔々と流れるカンパル川沿いに徒歩で30分近く歩き、昔の村の中心部まで行くことができた。いくら渇水期とはいえ、こんなことは今までになかったことである。そして、訪問した移転地の村では、相変わらず停電が多発していた。

JBICの誤り


 日本とインドネシアの「専門家」たちにより2003年にまとめられたコトパンジャン・ダムの「事後評価」報告書は、「発電量は計画発電量を超えている」と言いつつ、「水量が不足している時期には発電量も少なく送電停止が起こる」ので、「上流の保水力を向上させるため、河川・土壌保全対策を構築することを強く勧める」と勧告している。しかしJBIC(国際協力銀行、現在はJICA-国際協力機構-に統合)は「ダム建設によって、乾季においても安定的に発電ができている」と反論のコメントを付した。今回目にした事実は、JBICのコメントが誤りであり、保水力向上のための抜本的対策が必要であることを示している。

借金増大の実態


 また、今回村を訪問した際に住民たちからゴムや油ヤシの価格が暴落し、生活が圧迫されていることが訴えられた。かつて成功例としてもてはやされた油ヤシのプランテーションに移転した村人からは、会社への借金ばかりが増大しているという深刻な実態が報告された。これらは見聞きした問題点のほんの一端にすぎない。

住民生活改善・環境保護の闘いを支援しよう


 現在最高裁で審査が行われているが、裁判所は被害事実を認定する判断を1日でも早く出すべきである。また、日本政府やJICA、東電設計は裁判所の決定いかんにかかわらず、インドネシア政府や住民たちとともにダムの問題点と住民生活実態を調査し、その改善に全力を挙げるべきだ。私たち「支援する会」は、このような観点から現地の「住民闘争協議会」やワルヒ(インドネシア環境フォーラム)をはじめとする人権擁護・環境保護のNGO・法律家たちと協力し、住民生活の改善・環境保護の闘いを支援する。

「支援する会」総会を成功させよう


 また、来年夏にアジアのODA被害者と原発輸出に反対する人々を日本に招請し、第3回目の国際シンポジウムを開催したい。
このような方針を討議決定するため、11月29日に「支援する会」総会・シンポジウム実行委員会結成集会を開催します。すべての会員・支援者の参加を訴えます。

(事務局長・遠山)


コトパンジャン・ダム
被害者住民を支援する会

〒162-0815
東京都新宿区筑土八幡町2-21-301
TEL/FAX 050-3682-0769
(IP電話に変更しました)

www.kotopan.jp,  info@kotopan.jp

 

ボランティアスタッフ募集中です。お気軽にご連絡ください。


Last Update : 2014/1/18
Since     : 2002/8/3 
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日本で初めてのODAを問う裁判

日本のODA(政府開発援助)によるコトパンジャン・ダム建設で、インドネシア・スマトラ島では23,000人がふるさとを強制的に奪われました。5,396人の現地住民が原状復帰と補償を求め、日本政府・JICA(国際協力機構)・東電設計(=東京電力グループ)を被告として、裁判中です。
 日本政府はODAの基本理念を「開かれた国益の増進」としています。「援助」とは名ばかりです。「国益」=グローバル大企業の利益のために、地元住民を犠牲にした「海外版ムダな公共事業」を行い、さらには原発までODAを利用して輸出しようとしているのです。
 「国益」のための「援助」、住民泣かせの「援助」はやめさせましょう。ぜひ、裁判にご支援お願いします。



(ダムの呼称について)

 インドネシア・スマトラ島の住民・自治体・マスコミは『コトパンジャン(Kotopanjang)』と言います。 
 一方、日本政府・インドネシア政府は本件ダムを『コタパンジャン(Kotapanjang)』としています。
 Kotoは地元ミナンカバウ語、Kotaはジャワ語でいずれも「町」を意味します。現地の言葉・文化を尊重する立場から、私達は『コトパンジャン・ダム』としています。