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Last Update : 2014/1/18
Since : 2002/8/3
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日本で初めてのODAを問う裁判
日本のODA(政府開発援助)によるコトパンジャン・ダム建設で、インドネシア・スマトラ島では23,000人がふるさとを強制的に奪われました。5,396人の現地住民が原状復帰と補償を求め、日本政府・JICA(国際協力機構)・東電設計(=東京電力グループ)を被告として、裁判中です。
日本政府はODAの基本理念を「開かれた国益の増進」としています。「援助」とは名ばかりです。「国益」=グローバル大企業の利益のために、地元住民を犠牲にした「海外版ムダな公共事業」を行い、さらには原発までODAを利用して輸出しようとしているのです。
「国益」のための「援助」、住民泣かせの「援助」はやめさせましょう。ぜひ、裁判にご支援お願いします。
(ダムの呼称について)
インドネシア・スマトラ島の住民・自治体・マスコミは『コトパンジャン(Kotopanjang)』と言います。
一方、日本政府・インドネシア政府は本件ダムを『コタパンジャン(Kotapanjang)』としています。
Kotoは地元ミナンカバウ語、Kotaはジャワ語でいずれも「町」を意味します。現地の言葉・文化を尊重する立場から、私達は『コトパンジャン・ダム』としています。
(会場) エル大阪701号 (地下鉄・京阪「天満橋」下車)
(主催) コトパンジャン・ダム被害者住民を支援する会
(協力) ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
フライヤ(PDF) >>
●USTREAM映像をご覧ください >>
日本国内の原発新増設が停滞している現在、原発メーカーとその債権者である大手銀行が狙うのはインド等海外への輸出です。
「コトパンジャン・ダム被害者住民を支援する会」は、1月31日、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパンの協力を得て「日本は原発を売るな!1.31原発輸出反対学習討論会」を開催し、約50名の市民が参加しました。講師は、雑誌『世界』に「日本は原発を売るな」と題した論文を寄稿されたインド原発問題の第一人者、ii正明さん(岐阜女子大学、客員教授)です。
学習討論会直前の1月26日には「インド共和国建設記念式典」が行われました。安倍首相は主賓として出席しましたが、本当の目的は原発輸出の前提となる「日印原子力協定」の締結にありました。これに対してインドの反核運動は、全国的な「安倍首相訪印歓迎・原子力協定反対」運動を展開しました。iiさんは、一人ひとりのインド市民が英語で書かれたポスターを持って抗議している写真がフェイスブック等で全国に広がったと、写真を示しながら報告しました。こうした運動の力が「日印原子力協定」締結を見送らせたのです。
日本の原発輸出といえばベトナム、トルコがよく知られていますが、実はインド各地の数カ所で、日立とGEの提携会社、東芝が買収したウェスティングハウス、三菱重工と仏アレバが出資した子会社(アトメア)が関与する原発計画が進んでいます。日本が関わる原発輸出の中でベトナムは「国際原子力開発」という日本の国策会社ですが、他のほとんどは世界的な原子力企業の連合体−グローバル資本が主体となっています。
インドはNPT(核拡散防止条約)に未加入の核保有国であり、埋蔵量豊かなトリウムを使って独自の原子力開発を続けています。インド政府が電力インフラを整備するため、老朽化した原発を更新し、総発電量の3%という原発依存率を高めようとする一方、これに乗って原発輸出を進めようとしているアメリカを始めとする先進国は、IAEA規制や対印原子力協力を取り締まってきた原子力供給国グループ(NSG)規制の「特例」としてインドの核開発を容認してきました。
iiさんは、こうした経緯を踏まえながら、今回の「日印原子力協定」締結見送りの背景として、民主党政権で岡田外相が示した「再度インドが核実験を行ったならば、協力は停止」という条件が大きな足かせとなっていること、日本国民の強い「原発輸出反対」世論があること、そしてインド国内において弾圧に負けずに闘う『不服従・非暴力』の市民運動が脈々と続いていることがあると強調しました。
トルコとの協定の国会承認も難航しています。一方で原子力メーカーに対する訴訟が始まりました。原発再稼働阻止と結んで、原発輸出反対を国際連帯で取り組む必要性を強く感じさせる討論となりました。
なお、8月2日(土)にはインドの反核活動家を招いて「原発輸出反対シンポジウム」を開催する予定です。